ヒロシマ・ナガサキ議定書

核兵器のない世界を2020年までに実現するため、核不拡散条約(NPT)を補完する協定

私たちは、核不拡散条約(NPT)第6条が定めるNPT締約国が行うべき義務の実行を促進し、また核兵器の使用と威嚇の違法性を示した1996年の勧告的意見の中で、全ての国は核軍縮を進める義務を果たすべきであると国際司法裁判所が求めたことに基づき、全ての点で核軍縮に取り組む包括的な方策が確立することを願う。
核兵器保有国は核兵器取得の禁止対象とならないとするNPTの差別的体質を今後も継続して認めることは、全ての点で核軍縮を誠実に追及することと相容れないと考える。
さらに、1995年のNPT再検討会議で合意した「原則と目的」の通り、全ての核兵器を廃棄することにより、国際法の基での真の平等を回復しなければならないことを考える。ゆえに以下を定める。

第1条
第1項/この議定書に締約する核兵器保有国は、下記を直ちに停止する。
(a) NPTに基づき非核兵器国が禁止されている核兵器取得に関するあらゆる活動

(b) 核兵器を国の軍事政策やその実行に組み入れる全ての活動また、核兵器保有国は全ての核兵器及び兵器に利用可能な核分裂物質を、出来るだけ早く、安全な場所で厳重に保管する。
第2項/全ての他の締約国の中で、兵器に利用可能な核分裂物質を有している場合は、第1項で核兵器保有国に求めていることと同じ手段を取る。

第2条
第1項/この議定書に締約する国は、核軍縮達成のため、下記の主要2区分の定める全ての点で誠実な交渉を開始する。

第1区分 第1条第1項(a)、(b)が定める手段を標準化し、法制化する。

第2区分 以下の交渉に取り組む。

(c) 全ての核兵器及び関連する配備システム(運搬車両、発射台、指令管理システムなど)の廃棄

(d) 核兵器システムの取得に関係する全ての基盤施設(製造・試験施設など)及び兵器に利用可能な全ての核分裂物質の在庫の廃棄
第2項/第1項で定める交渉は、「核兵器禁止条約」あるいは同様の「枠組み合意」の締結をその目的とする。この目的が達成されるまで、全ての締約国は直ちに、中断なく交渉を開始する。交渉のための事務局を設置し、交渉終了まで運営する。

第3項/第1区分に関連する全ての手段は2015年までに合意、実行する。また第2区分に関連する全ての手段は2020年までに合意、実行する。これらを確実にするため、誠実な努力を行う。

第4項 /「核兵器禁止条約」または「枠組み合意」が定め、あるいは予見する全ての手段は、厳重で効果的な国際管理の対象とする。また、達成された核兵器のない世界が永久に維持されることを確実にするため、国際機関を設立する。

第3条
第2条第4項に定める国際機関の設立と運営に対する各国の協力義務をはじめとして、この議定書の規定は一切、NPT締約国の核拡散防止の義務を軽減するものではない。